2017年11月2日木曜日

若手デザイナーの登竜門で1位を獲得したパリジェンヌデザイナー

今日のパリ11月2

STEPHANIE COUDERT ブティックにて


PARIS-ZIN Interviews パリ人インタビュー・エピソード11は、

デザイナーの
Stéphanie Coudert ステファニー クデール
さんにインタビュー。若手デザイナーの登竜門で1位を獲得、
オートクチュール協会の代表に「真のエレガンス」と称賛されたりと
才能のあるパリジェンヌな女性です。

現在ステファニーさんは2つのブランドを展開しています。
STEPHANIE COUDERTステファニー・クデール
オートクチュールライン
ステファニーさん曰く、Prêt-à-porter  luxe プレタポルテリュクス(高級既製服)

SERVICE COUTURE サービスクチュール
イメージはSTEPHANIE COUDERTステファニー・クデールからきていて
同時に流行を取り入れ、生地違いで値段も手に取りやすい価格に設定


29これまでの経歴を教えてください。


1999年 若手デザイナーの登竜門と言われる
Festival de Hyères南仏イエールフェスティバルで、
1位を取ったことから彼女のキャリアはスタートします。
なんと当時はファションを学んでいたわけではなく、アール・デコを学ぶ学生でした。
見事1位に輝いた彼女の作品は
オリジナルのカッティングや仕上げのテクニックが評価され、
様々なプレスが紹介したことにより、すぐにたくさんの受注を受けることになりました。
さらに、権威あるコンクールで1位に輝いた彼女ですから、
多くのブランドから仕事のプロポーズがありました。
ですが、家族に自営業が多かったこともあり、
自分一人で仕事を進めていくことを好んでいたので、
ステファニーさんは一人でブランドを進めていくことにしました。

また、1位を獲得したことにより
1年間のL'institut français de la mode(フランス学士院)で学ぶ権利を得ました。


2001年  フランス学士院を終え
Martin Margielaマルタン・マルジェラなどでインターンを経験。
続いて合同展WHO'S NEXTに出展し、
STEPHANIE COUDERTステファニー・クデール” のブランド名で
日本、クウェート、カナダなどグローバルな顧客を獲得します。

1999年ブランド開始当初から着々と顧客を獲得し、
世界各国から受注を受け順調に進んで8年ほど経った頃。
ステファニーさんは自分の服を着る人の顔が見えないことを疑問に思い、
パリ20区Parc Bellvilleベルビル公園の麓にアトリエブティックをオープンします。


29この場所は見てすぐ決定したんですか?

Stéphanieさん;そうなんです。この場所に恋に落ちて即決しました!
私も日本でお店を経営していましたが、
ステファニーさんと同じようにその店舗に足を踏み入れた瞬間、
自分がお店に立っている姿がありありと頭に浮かんで来て即決しました。
きっと場所と人との関係にも運命があるんでしょう。

彼女はこんな観点でこの場所が気に入っているそうです。
(パリ20区Parc Bellville ベルビル公園付近はパリジャンや多国籍の人が混在して住んでいる地域です)
オリエンタルな雰囲気が 9歳まで過ごしたイラン・イラクを思い起こさせる
文化が混じっている今のパリっぽい
アーティスティックな地域
レトロ
私は仕事場からエネルギーをもらうがここはエネルギッシュ
周りに自営業者が多いこと
家賃が安いこと など。
ところが、パリのことをご存知の方であればお察しの通り
お世辞にもこのBellvilleベルビルの地は
オートクチュールの雰囲気とは似ても似つかない地域です・・・

しかし、Le Monde誌(フランスの新聞)で紹介されたことによって、そして口コミで
NeuillyヌイイやRive Gaucheリヴゴーシュといったパリ生粋の高級地域から、
お客さんが訪れるようになりました。
顧客には弁護士、ギャラリー経営者、政治家など独立した女性が多いそうです。

ステファニーさんの作り出す服自体が個性を持って自立した服であるからこそ
自立した女性を惹き付けるのでしょう。
多くの受注を受けステファニーさんは、自分の作品の可能性を感じました。

2004年  ステファニーさんはこの年
最も若いオートクチュールデザイナーに選出されます。
そして、ベルビルのアトリエブティックでオーダーを受けつつ、
世界各国へプレゼンテーションへ出向いたり忙しく時間を過ごしました。
この期間は旅行もたくさんして、影響を受けた時期でもありました。



2014年 パリで大きなメゾンの服も製造している製造メーカーの目に
STEPHANIE COUDERTステファニー・クデール”が止まります。
このメーカーは新しくオートクチュールメンバーとして
ショーをすることを援助してくれました。
しかし、その後、製造メーカーはスピードを要求していたので、
ステファニーさんとは相性が合わずステファニーさんの元から
ワンシーズンで離れてしまったのです。


29どうして※オートクチュール※のデザイナーになったのですか?

Stéphanieさん;まず、私の作った服を見た人はみな口を揃えて
“これは(オート)クチュールね!”と言うんです。
きっと、私の仕上げや製法がそう言わせるのだと思います。
そして、当時オートクチュール協会の代表だった
Didier Grumbachディディ・エグランバック氏が
「真のエレガンス」だと称賛してくれ、
オートクチュール招待メンバーに推薦してくれたんです。

※オートクチュール※
オートクチュール(haute couture)とは、
パリ・クチュール組合(La Chambre Syndicale de la Couture Parisienne)加盟店で
注文により縫製されるオーダーメイド一点物の高級服やその店のこと。
オートクチュールはパリ・クチュール組合所属の加盟店のみであり、
日本国内でパリ・クチュール組合に所属せずにオートクチュールと名のるのは
仮縫いや手縫いなど
製造工程にオートクチュールの手法を取り入れているだけである。
wikipedia


Stéphanieさん;でも、もし南仏イエールフェスティバルで賞を取っていなかったら、
私はアールデコや絵を描くことを続けていたと思うわ。
ところが、南仏イエールフェスティバルで1位になって、
すぐ仕事がスタートし、だんだんとこの仕事が好きになったの。
今、もし時間の余裕があったら自然と服のデザイン画を描いているわ。



29昨今オートクチュールデザイナーになりたい人は減っていると聞きますが、
その点いかがでしょうか。

Stéphanieさん;オートクチュールは時間を忘れて取り組むことが必要ですし、
自分の意志で学び続けることが必要。
さらにそれを後継者に伝えていくことも必要な仕事で、とても大変な職業です。
今の若いデザイナー志望の人は、
誰もがすぐ有名なデザイナーになれると思っている傾向があるけど、
決してそうではありません。

Stéphanieさん;一方、オートクチュール自体も新たな定義が必要だと思います。
このままオートクチュールがただただダイヤモンドが散りばめられたような、
手の届かない高額商品という概念であれば、
オートクチュールは死んでしまうと思います。
新しいオートクチュールの定義が必要でしょう。
価格だけ高騰するのではなく、
デザイン性や目に見えない控えたところに隠された技術の集結というのでしょうか。
それゆえSTEPHANIE COUDERTステファニー・クデール
見えない仕上げの部分でもエレガントさを表現しています。


29日本へメッセージをお願いします!

Stéphanieさん;実は私の夢はパリと東京にブティックを持つことです!
日本は梱包も見事ですし、時間に送れずに物が届きますしね。
さらに、私のコレクションは着物からインスピレーションを得ているんです。
着物は1枚の生地から形が作られて、そして人が着ることによって完成されるものです。
私のコレクションも1枚布で様々な形に変形して着られるデザインが多くあります。
 


2017年   今後は20区にギャラリー、ポップアップストア兼アトリエとしての
【SECRET COCKPIT シークレットコックピット】を準備中
25 - 27 RUE DES ENVIERGES 75020 PARIS
 +33 (9) 81 18 32 49
土曜日 10am to 8pm

さらにサンジェルマンデプレに
STEPHANIE COUDERTステファニー・クデール
ブティックをオープン予定

お話しを伺っていて、デザイナーとしてだけではなく、
ビジネスウーマンの顔が見え隠れする
とても現代的なパリっぽい自立した女性だと思いました。
そんなステファニーさんの生き方そのものが表現されたような
パリのエスプリのこもった服自体が自立して物語る
STEPHANIE COUDERTステファニー・クデール
SERVICE COUTURE サービスクチュール
のコレクションをぜひお楽しみください!

【Stephanie Coudert】
25 Rue des Envierges, 75020 Paris
Order services
 tél :  +33(0)9 81 18 32 49  mon-fri :  9h00 - 20h00
contact@stephaniecoudert.fr

そして、実は小さなお子さんを育てながら仕事をしているステファニーさん。
(インタビュー中もときどきお子さんの様子を見にいかれていました😄)
(日本にちなんだ)とってもキュートなお名前のお子さんなのでお店にいかれた際には
是非ステファニーさんに聞いてみてくださいね♪
Philosophy
A Woman a Dress
The New Luxury.
One style.
One size.
One fabric.


ステファニーさんやブランドについてご質問等ありましたらこちらまで

À demain
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